生活

農地売買,土地相続のリアルな事情。不動産買取営業をしてきた実話

先祖代々相続してきた土地(農地)売却する。そう聞くと、「なにを考えてる」「土地を売るなんてとんでもない」などかなり否定的な言葉を浮かべる人が多いと思います。

私は、以前まで不動産売買の営業をしていました。そして不動産買取をするべく、地主さんの家を1件1件回っていろんな人たちの裏側を見てきました。そりゃぁもうたくさん。

今、親や祖父母、もしくは自分の名義で農地(土地)を所有する人はぜひとも見ていただきたい、リアルな不動産の裏側をお話したいと思います。

 

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土地は子供の代でどうにかする?

私が働いていた不動産会社では、主に家を建てる住宅用地を作るために農地を買取るというのをしていました。もちろん、住宅用地だけではなくマンション用地や店舗用地なんかも探してました。

田んぼや畑を見つけては、1件1件ピンポンして交渉。そりゃぁもう大変でした。「売りたいです!」と言っている人に交渉するのではなく、たいていは売る気がない(ように見せる人も多い)人に対して交渉するわけですから。

居留守やインターフォンでアウトはまだいい方。怒鳴られたり嫌味を言われたり、もうさんざんあしらわれました。

その中でも一番多かったのは「いつかは考えてるけど、私の代では売りません!」という言葉。

ようは、「自分が死んで子供に相続されたら、そのとき子供たちがどうにかするだろう」ってことです。実際の本心はどうなのかは分かりませんが、大抵はこういう決まり文句で断られてました。

ここでリアルな裏側を言いますと、「その言葉ほど無責任なことはない」ということです。私の代では売らず、子供の代で子供たちが売るということは、一旦相続しないと売れない、ということ。

それの何が問題?と思った人もいるかもしれません。それでは、相続に潜む落とし穴をお伝えしたいと思います。

 

家族構成は非常に重要

会って間もない人にいろいろ言っても逆効果なのでもちろん言いませんが、何回か通いお話ができるようになると、私はいつも同じ質問をしていました。

お子さんは何人おられるんですか?

お子さんに奥さん(旦那さん)は?お孫さんは?

お子さんは今どちらにお住まいですか?将来はここに戻って住む予定はありますか?

根掘り葉掘りと言われても仕方ないですが、けっこう家族構成を聞くんです。

中にはまだ相続手続きをしておらず、さらに上の代のままの所有者の場合や、所有者が2人や3人、それ以上で所有されている人もいます。

そうなると自分の兄弟、その兄弟の配偶者なども関係してきちゃうので、とにかく家族構成を聞きまくってました。

なぜここまで聞くのかというと、相続ってめっっちゃ大変だからなんです。想像以上にややこしく、かなり揉めるケースが多いんですよね。私は、嫌というほど揉めてる人たちをみてきました。もう嫌というほど。。。

 

一人だけの意思では売れない

例えば、相続する人が一人であれば揉めることもありませんよね。一人で売るか売らないかをを決めることができるから。

でもなかなか相続予定人が1人って人少ないですよね。だいたいは2,3人、それ以上の人が多いんじゃないでしょうか。

で、子供たちだけで相続するとなった場合。例えば兄弟みんなが売る!って意見が合えば即売却して現金化してキッチリ分けることができますが、だれか一人でも「売らん!」って言ったら。

もし、「うちは長男で介護もしてきたんだから多くもらうべき!」なんて言い出したら。

相続権のある兄弟同士は揉めなくても、その奥さんや夫がごちゃごちゃ言い出したら。(奥さんのケースが多い)

これらがあると、もう円滑には進みませんよね。

で私の中で特に多かったケースが、本当は関係ない奥さんが「緩めんぞ!」っていう場合でした。

ようは、相続した旦那は穏やかでも、その奥さんがでしゃばるんです。いつの時代も奥さんは強い…><

「あんたはだまっとき!あたしがどうにかするっ!」みたいなかんじです(笑)

おじいさんの面倒をみたのは誰?本家を守ってきたのは誰?外に(県外や遠く)出た兄弟はなんもしてないのに、平等になんか分けたくない!と、今までの苦労が爆発しちゃうんですよね。

しかも、やっぱりお金の話となると普段穏やかな人でもコロッと変わります。もう、何百人と見てきました。キィィッ!と目が吊り上がるような。

で、平等に割るぐらいなら売らんぞ!と印鑑を押さない作戦に出たりするから非常にややこしいんです。正味、相続人全員の承諾がないと絶対土地は売れないので、円滑に事が進まなくなっちゃうんですね。

これ、結局どうなると思いますか?

YES!!裁判。

もう、裁判になったら終わりです。何年もかかります。で、結局まとまりません。実際、何人もそうやって裁判する人たちを見ていきましたが、これ本当に終わるん?と思うぐらい平行線を突き進みます。

亡くなっていく人達は、子供らの時代になったら子供らがどうにかするわ。と深く考えず、特に話し合うこともしてないんですよ。

うちの子らは揉めることは絶対ないけ、大丈夫やけ。と言い張り自信満々の人達でも、亡くなった途端に揉めてました。悲しいけどこれが現実。

「親が死んだら他人」この言葉は、悲しいけど本当にそうなんだ、って認めるようになりました。

子供のために土地を残す、という想いは届かず、子供たちがいがみ合って金を奪い合うんです。

 

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どう分けるかはちゃんと話し合っておくべき

もし将来、土地を手放そうか、どうしようか、と少しでも考える人がいれば、親が生きている間に、自分が生きてる間に、きちんと考えておくことをお勧めします。

親が想う「子供のために土地を残す」というのは一見すると子供思いのいい親に思いますが、実際「ありがた迷惑」だと言い放つ子供さんもたっくさんいました。(子供さんっていっても年齢は60とか)

逆に子供たちが「親が売ればお金使うから親の代では売るな!」と強く言ってるケースもあります。もちろんですが、揉めます。

土地がいくつもあり、それぞれ分ける、という人もいました。でも、土地って方角や地域、前面道路の幅、日当たりなどで値段はまったく違います。平等になんて分けられません。

そして、災害はない!とさんざん言われていた私が住む県。

先日、川が氾濫して家の軒下まで水が浸かりました。被災しました。そうなるとどうでしょう?

現在、土地の値段は半値以下です。それこそ不動産会社に叩かれて終わりです。おそらく土地の境界も吹っ飛んでることでしょうから、隣の土地所有者の人と揉めるでしょう。(この境界はかんなり揉める)

少子化が進む今の時代、家を建てる人もどんどん減り、郊外は特に古い空き家が増え、土地が余る時代がくるでしょう。

もし将来売却を考えている人がいるならば、価値あるときに売却することを心底お勧めします。

今不動産営業を辞めたからこそ言えるリアルな裏事情。被災地域には大変申し訳ないですが、あのとき売却しなかった人達の言葉が鮮明に思い出されます。

「土地を売ると笑われる」「近所にお金がないと思われる」「今は安いから売らない」

今嘆いても、土地の値段が上がることは一生ないでしょう。もちろん、当時提示してた金額なんて到底出せません。

 

今の不動産会社って実際どうなの?

私が営業で回っていた地域は、地方の中でも特に田舎の地域でした。そのため昔ながらの考えの人は非常に多く、「不動産会社=悪い」と決定づけている人ばかりだったんです。

まぁ無理もありません。不動産会社って昔も今もかなり儲かりますから。それに、お金を持ち出すとみんないい車乗ったりいいスーツ着たり、風貌すら変わってしまいます。もう、体格にも表れますよ(笑)

そんな人たちを見ると、やっぱり怖い。だまされる。など思うのも仕方のないことだなってすごい思います。実際話すとめっちゃいい人が多いんですが、中にはまだグレーゾーンの人もいるのも事実。

不動産会社のことをあまり知らない人たちからすると、めっちゃ怖いですよね。私も入社したばかりの頃は、いろんな会社の社長さんを見ては「こわっ!」って思ってました(笑)

でも、リアルに言える今の時代の不動産事情は「なかなか騙せない」ということです。だまそうと思っても騙せないんですよ。昔はゆるゆるな法律だったそうですが、今はガチガチに固められた法律なんです。

正味、すぐ捕まりますからね。詳しくはまたお話しようと思います。

 

ようするに

土地は財産。これは本当にそうだと思います。しかし、都会や駅近など立地がよくない限り値段は上がりません。

正直、郊外であればあるほど「今は安いから売らない」という言葉、これからどんどん言い続けることになるでしょう。

ひと昔前は土地は財産、いざとなったときのための保険だ、なんていう考えは常識だったかもしれません。

しかし今の時代は、お金がないから売る時代ではなく、土地に価値があるから売れる時代だということをお忘れなきよう。

財産だと言えるぐらいの価値がある今の時代に、動かすという選択も持ってはいかがでしょうか。

不動産業界の裏事情、これからどんどん発信していこうと思います。

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ABOUT ME
いちえ
はじめまして、いちえと申します。 人生をいかに楽しめるか、日々探求中。 犬のこと、子供のこと、旅行のこと、思いついたこと(多め)、自由きままに発信していきます♪